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Dolls…
第2章 運命
「確かに、どの人形も生きてるみたいに綺麗ですけど…」

どの人形も今にも動きだし話し出しそうな表情をしている。

何て言うか、魂でも宿ってそうだ。

頬もピンクに染まってて目も涙が潤んでそうに輝いている。

この人って、本当に凄い腕を盛った人形師さんなのかも…。



「生きてるみたい…?」

「はい。あの、それで…、私は何を…」


こんな凄い人の出す条件なんて私に飲めるものなのだろうか。

っていうか、条件を飲むんだからいい加減腕の縄をほどいて欲しい。

腕の縄を何とか緩めようと後ろ手にされている腕をギシギシと動かしていると━━━━━━




ギシッ━━━ッ!!!!

「きゃあぁっ!」







私の体の上にのし掛かる体重。

その重みで私の体はベッドに沈んでしまった。

え…っ?と、思い上を見上げると






「生きてるみたい…だ?」

「あ、あの…」

そこには、私の体の上に覆い被さるようにして男がのし掛かって来ていた。

この男の重みで体が動かないし、心無しか瞳には怒りが伺える。



わ、私…、何かヤバイ事でも言った…?



「お前への条件。それは、俺の仕事の手伝いをしてもらう」



え?手伝い?

私が、人形作りの手伝いを…?



男の目は至って本気のようだった。

冗談でそんな大それた事は言わないだろう。

「でも、私…、人形作りなんて…」

自慢じゃないが、私は昔から絵だけを描いてきた。

画材用具が私の恋人、親友と言っていいくらいだ。

そんな私に人形作りの手伝いなんか出来るわけがない。

人形遊びはした事あるが、人形作りなんてやったことがない。

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