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Dolls…
第14章 幼馴染み
シュウちゃんの表情は垂れ下がった前髪のせいではっきりみえないけど

私が椎葉さんの名前を口にした瞬間に指の動きが変わった。


「そんなにあの男が…」

「え…?な、何なの…」

「お前はあの男の事が…」


あの男って、椎葉さんの事?

私が何…?

私が、椎葉さんの事を、何なの…?



ここに残ると決めた瞬間、その時の気持ちは自分でも説明がつかない。

自分でわからない気持ちが他人のシュウちゃんにわかるはずないけれど、シュウちゃんの口振りはまるで私の中の気持ちを察してるように思えた。

私の全てを見透かしてるようにさえ思った。


「けど…、俺は…」

「え…?」

「俺は…、あいつにお前を渡したくないっ!」




そう叫ぶとシュウちゃんの指は再び私の中を掻き回し始めた。

「あああぁぁぁっ!!」

さっきよりも荒く激しく、いやらしい音を立てながら、私を追い詰めて行く。




椎葉さんに渡すとか渡さないとか、一体何の事…?

私はこっちからあっちに横流しされる物じゃない。


どうして、シュウちゃんも椎葉さんも

私の意思や気持ちを無視して何でもかんでも勝手に決めちゃうの…?


どうして…っ。





「あっ、んっ!あぁんっ!ひぅっ、や、やだぁ…」

「限界なんだろっ!?イキそうなんだろうがっ!?さっさとイケよ!あの男じゃなくて、幼馴染みの俺の指でっ‼」





幼馴染みのシュウちゃんの指…?

その言葉を聞いて理性を立て直そうとするが、さっきから我慢し続けてるせいで、最早理性も体力も尽きてしまっている。

今はただ、精神だけで保っているようなものだ。

だけど、それももう限界のようだ。





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