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Dolls…
第17章 悪魔のささやき
このスタジオの隣に、隣接するようにして造られた拷問部屋で酷いこともされて来た。

このスタジオでいろんなドレスを着て、人形作りの参考にしたいからといって何枚も何枚も写真を撮られた。

思い起こせば最低な人なのに、どうしてこんなに悲しいんだろう。

このまま逃げようと思えば逃げれるのに、どうして逃げ出せずにいるんだろう。


どんなに酷いことを言われても、どんなに人形だと言い聞かされても、頭に浮かぶのは椎葉さんの事だけ…。

「ぐすっ、ひっく…」

椎葉さん…っ。


私はやっぱり、椎葉さんにとってはただの━━━━━








溢れる涙を掌で拭いながら椎葉さんの事を考えていると…。









━━━━━ガチャッ



「あ…、こんなところに…」


突然、私の後ろのドアが開き男性の声が聞こえた。

声のする方を振り向くとそこにいたのは…


「安藤、さん…?」

「凄いねここ。本格的な写真スタジオじゃん」


ドアから顔を覗かせている安藤さんがいた。

安藤さんはキョロキョロとスタジオの設備を見渡し、しきりに感心している。


「あ…、安藤さん、どうして…?」

慌てて掌で目元を拭き安西さんの方へ顔を向けた。

「椿ちゃんを追っかけて…。こんな地下スタジオがあるなんて知らなかったから随分探しちゃったけど…」

そう言ってスタジオに入って来た。


…今の私、涙でぐちゃぐちゃで酷い顔してる。

掌で顔を拭き、前髪を整えた。

こんなぐちゃぐちゃな顔、見られたくない…っ。


「すいません…、勝手にいなくなって…」

「いや、こっちこそ…。変な話聞かせちゃって…」


安藤さんは私に近づき、私の隣のパイプ椅子に腰かけた。

椎葉さんが私が座る用にと買い足してくれた新しいパイプ椅子に。

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