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Dolls…
第18章 パンドラの箱
だけど…
「そ、そんなわけでしょっ!椎葉さんが誰を抱こうが私には関係ありませんっ!」
安心した自分を認めたくなくて、その安堵を打ち消すようにいつもの憎まれ口を叩いてしまった。
ホッとした自分が信じられなくて、許せなくて…。
「退いて下さいっ!…重い」
これだけ体が密着してたら私の心臓の音が椎葉さんに伝わりそうで恥ずかしい。
今、私の顔、全身の血液が全部顔に集まってるんじゃないかと思うぐらい真っ赤になってる。
この体勢なら椎葉さんにバレる心配はないけど、椎葉さんの視線を感じてるだけで身体中に火がついたみたいに熱い。
「…笑ってると思えば急に不機嫌になるんだな、お前は」
不機嫌って…、椎葉さんが変な事を言うからだ。
不機嫌というより、恥ずかしさを隠そうとしてるだけだ。
「本当、よくわかんねぇ女だ…」
私をからかう椎葉さんはいつも通り、余裕と言った声色。
ふっ、と含み笑いを交えながら、楽しげに笑う声色だ。
それが妙に腹立たしかった…。
私はいつも椎葉さんの掌で転がされてる。
私の事を見透かして、からかって、その反応を見て楽しんでる。
私はいつも椎葉さんに見下されてるような気がしてならない。
「わ、私には、椎葉さんの方がわからないです…」
「は?」
ダメだ、勢いだけでこんな事を聞いたら…。
恋人でも何でもない私が椎葉さんの家庭に首を突っ込むべきじゃない。
そこだけは、越えてはならないテリトリー。
知りたい気持ちと、腹立たしい気持ちが衝突して火花を散らしてるみたいだった。
勢いだけで聞くべきじゃないし、今は聞くタイミングじゃない。
「そ、そんなわけでしょっ!椎葉さんが誰を抱こうが私には関係ありませんっ!」
安心した自分を認めたくなくて、その安堵を打ち消すようにいつもの憎まれ口を叩いてしまった。
ホッとした自分が信じられなくて、許せなくて…。
「退いて下さいっ!…重い」
これだけ体が密着してたら私の心臓の音が椎葉さんに伝わりそうで恥ずかしい。
今、私の顔、全身の血液が全部顔に集まってるんじゃないかと思うぐらい真っ赤になってる。
この体勢なら椎葉さんにバレる心配はないけど、椎葉さんの視線を感じてるだけで身体中に火がついたみたいに熱い。
「…笑ってると思えば急に不機嫌になるんだな、お前は」
不機嫌って…、椎葉さんが変な事を言うからだ。
不機嫌というより、恥ずかしさを隠そうとしてるだけだ。
「本当、よくわかんねぇ女だ…」
私をからかう椎葉さんはいつも通り、余裕と言った声色。
ふっ、と含み笑いを交えながら、楽しげに笑う声色だ。
それが妙に腹立たしかった…。
私はいつも椎葉さんの掌で転がされてる。
私の事を見透かして、からかって、その反応を見て楽しんでる。
私はいつも椎葉さんに見下されてるような気がしてならない。
「わ、私には、椎葉さんの方がわからないです…」
「は?」
ダメだ、勢いだけでこんな事を聞いたら…。
恋人でも何でもない私が椎葉さんの家庭に首を突っ込むべきじゃない。
そこだけは、越えてはならないテリトリー。
知りたい気持ちと、腹立たしい気持ちが衝突して火花を散らしてるみたいだった。
勢いだけで聞くべきじゃないし、今は聞くタイミングじゃない。