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Dolls…
第25章 最後の真実
「へ、へぇ…。親友の俺まで調べ上げたって事か…っ」
「マンションの前で張り込んでたら宅配業者が来たんで話を聞いたら、これからお前の部屋に荷物を届けるところだと言ってたんで…、制服を拝借させてもらった」
…それって早い話が追い剥ぎ?
私の予想だけど、本物の宅配業者さんは宅配トラックの荷台で寝かされてるんだろうな、きっと。
「椿のダミーでも用意して置くべきだったな…」
「…………っ!」
「椿は返してもらう」
そう言うと椎葉さんは、私の体をふわりと持ち上げる脱力する安藤さんの脇をすり抜けてこの部屋から私を連れ出そうとしてくれた。
私の肌が見えないようにジャージで体を隠し、まるで大事な荷物でも運び出すようにゆっくりと。
こうやって椎葉さんにお姫様抱っこをされるなんて…、いつ以来だろう。
椎葉さんに振られて、ボロボロになって、安藤さんのマンションに来て
もう2度と会えないと諦めていたのに…、今またこうやって椎葉さんの胸に帰って来れた。
椎葉さんの体に全てを預けてると、何もかもがどうでも良くなって来る。
椎葉さんに振られた事も、安藤さんにムチャクチャにされそうになった事も。
椎葉さんの胸に頬を寄せて、椎葉さんの胸の鼓動を感じながら、幸せな気持ちに満たされていると━━━━━━
「俺…、椿ちゃんに全部話たよ…?」
背後から絞り出すような安藤さんの声が聞こえた。
まるで、苦し紛れの言い訳のように悲痛な声。
その声に椎葉さんの歩みがその場でピタリと止まった。
「何…?」
「椿ちゃんが知りたがってんだ。お前は何も話さねぇから俺が変わりに全部話してやったよ…」
「マンションの前で張り込んでたら宅配業者が来たんで話を聞いたら、これからお前の部屋に荷物を届けるところだと言ってたんで…、制服を拝借させてもらった」
…それって早い話が追い剥ぎ?
私の予想だけど、本物の宅配業者さんは宅配トラックの荷台で寝かされてるんだろうな、きっと。
「椿のダミーでも用意して置くべきだったな…」
「…………っ!」
「椿は返してもらう」
そう言うと椎葉さんは、私の体をふわりと持ち上げる脱力する安藤さんの脇をすり抜けてこの部屋から私を連れ出そうとしてくれた。
私の肌が見えないようにジャージで体を隠し、まるで大事な荷物でも運び出すようにゆっくりと。
こうやって椎葉さんにお姫様抱っこをされるなんて…、いつ以来だろう。
椎葉さんに振られて、ボロボロになって、安藤さんのマンションに来て
もう2度と会えないと諦めていたのに…、今またこうやって椎葉さんの胸に帰って来れた。
椎葉さんの体に全てを預けてると、何もかもがどうでも良くなって来る。
椎葉さんに振られた事も、安藤さんにムチャクチャにされそうになった事も。
椎葉さんの胸に頬を寄せて、椎葉さんの胸の鼓動を感じながら、幸せな気持ちに満たされていると━━━━━━
「俺…、椿ちゃんに全部話たよ…?」
背後から絞り出すような安藤さんの声が聞こえた。
まるで、苦し紛れの言い訳のように悲痛な声。
その声に椎葉さんの歩みがその場でピタリと止まった。
「何…?」
「椿ちゃんが知りたがってんだ。お前は何も話さねぇから俺が変わりに全部話してやったよ…」