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Dolls…
第26章 Dolls…
聞き間違えかも知れないと、頭ではわかってるのに、先程よりも更に椎葉さんの顔が見れなくなってしまった。

椎葉さんの胸に顔を埋めたまま、動くことすら出来なくなってる。

"ありがとう"って言われたんだから私も何か言い返さなきゃいけないのに、頭の中がぐちゃぐちゃで言葉が出てこない。

どうしよう、どうしよう…、と思ってるうちに椎葉さんは玄関ホールから歩き出した。



「とりあえず、俺の部屋でいいか?」

「え?椎葉さんの部屋…?」

「ゆっくり話せるだろ?」



それもそうか…。

というか、これだけ部屋数が多いと誰の部屋とか何の部屋とかそう言うのも関係ないと思ってた。

椎葉さんの部屋になんて初めて入るから少し緊張してしまう。

やっぱり人形だらけなんだろうか…。

椎葉さんの性格だから、几帳面なほど綺麗に整頓されてるんだろうな。



「先に言っとく。あんまり期待するなよ」

「……別にしてません」



期待って、部屋が広いとか整理整頓されてるとかそう言うこと?

まるで、女の子みたいな事を言う椎葉さんに思わずくすりと笑ってしまった。







あと数分で私は真実を知ることになる。

その時、私はまたこうやって笑うことが出来るのだろうか…。

私はまた、椎葉さんと笑うことが出来てるのだろうか…。






最後かも知れない、と

そう思いながら椎葉さんの胸の温もりを必死で体に刻み込もうとした。

椎葉さんを忘れないように。

何があっても覚えていられるように、と。






















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