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Dolls…
第26章 Dolls…

















階段を登り連れて来られた部屋。

2階の廊下を真っ直ぐ歩き、廊下の突き当たりの1番奥の部屋。

まるで、誰とも会わないように廊下の奥にひっそりと存在してる部屋。

椎葉さんらしいと言えばらしいが。






そして━━━━━





「楽にしてろ」

「あ…、はぁ…」





部屋に着くなり椎葉さんは私を大きな屋敷のソファに座らせてくれた。

そして、持ってきたタオルで私の髪を優しく拭き、寒くないようにと体に厚手の毛布を羽織らせてくれた。

衣類を着せたいところだが、この屋敷に置いてある私の服は全てロリータ調。

さすがに寛げる服ではない。


そんな状態の私をソファに座らせると椎葉さんは羽織っていた上着を脱ぎ捨てタオルで髪を拭いている。


だけど、ソファに座らせれている私は楽になんて出来ないでいた。

椎葉さんは"楽にしてろ"って言うけど…、それは無理な相談だ。




何故なら、椎葉さんに連れて来られたこの部屋…。





高い天井に大きなシャンデリア。

ベッドもキングサイズでカーテン付き。

今座ってるソファだって生地はベルベットみたいにふかふかだし、多分高級品だ。

テレビやオーディオ機器なんてテレビのCMで見たことのある最新型だし。

室内の壁は落ち着いた木目調。

モダンな雰囲気を放つこの部屋、一体何帖あるんだと思うぐらいに広い。

とりあえず、学校の体育館ぐらいはありそうだ。


こんな部屋で楽にしてろなんてさすが無理。

楽にするどころか全然落ち着けない。



毛布にくるまりながら物珍しげに辺りをキョロキョロと見渡した。

こんな豪華な部屋、初めて入った。





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