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Dolls…
第4章 瞳の奥
「……あの、あんたは」

「あっ!?」

「……椎葉さんはずっとここで人形を?」


…名前を呼ばなければまた酷い目に合わすって言われてたんだ。

"あんた"と呼んだ瞬間に男に睨まれてしまい、慌てて男の名前を口にした。

こんな奴の名前なんか呼びたくないけど。


「あぁ。もう10年ぐらいになる。親父も俺と同じ人形師だったから跡を継いだってところだ」

「お父さんが…?」

「まぁ、親父は市松人形や歌舞伎人形を作ってたから跡継ぎとは少し違うがね。━━━━次は横を向いて」


10年って事は多く見積もっても20代か10代後半ぐらいから人形を作ってるって事か。

それでこんな大きな屋敷が買えるのだから、人形師ってそんなに儲かる仕事なのかな?





男の…、椎葉さんの指示通りに私は顔を横に向けた。





「人形師って儲かるんですね…。こんな大きな家に住めて」

「お前は知らないだろうが
"椎葉 秋人の人形"と言えばその道の奴で知らない奴はいない。それなりの価値がある人形だ」


……不覚だがそれは認めざるを得ない。

あの部屋中に置かれた人形達を見てればわかる。

人形には詳しくない私ですら引き込まれて見とれてしまう美しさだ。

きっと"その道"の方々が高値で買ってるのだろう。

「でも、何もこんな山奥に住まなくても…」

「俺は人形に人生を捧げてるんだ。生きた人間とは必要以上に関わりたくないんでね」

その不気味な返答に背筋が凍った。


死んだ人形がどうとか、生きた人間と関わりたくないとか、この人やっぱり何処かおかしい。



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