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Dolls…
第4章 瞳の奥
カメラのフラッシュがパシパシと光る。

私の表情の1つ1つを記録していく。




人形作りに専念しやすいとか、そんな理由じゃなくて…、人間が嫌いなんだ。

でも、どうして…?

私だって煩わしい人間関係は嫌だけど、それでもたまに誰かの声が聞きたくなる。

こんな山奥で、こんな広い屋敷に1人なんて…、考えだけで寂しいよ。



「どうして…そんな、人が嫌いなんですか…?」

「…………っ」

「寂しく、ないんですか…?」


私なら寂しさでおかしくなってしまう。

静かな山奥で、誰とも接触しないまま。



すると、先程まで光っていたフラッシュが突然消えた。

椎葉さんの写真を撮る手が止まったみたいだ。

急にどうしたの?

もうモデルはおしまい?

まぁ、30分以上も撮影してたし100枚以上は撮ってるだろうし…。



「次は、もっと刺激的な画が撮りたい」

「え?」

「協力しろよ?モデルだろう?」



椎葉さんの目が妖しく光る。

…刺激的な画って?

先程とは違い私の心が変にざわつき始めた。




















━━━━━「いい画だ。これまでにない作品が作れそうだよ」

「は…っ、んっ」

ギシッと鈍い音をたてる腕。


先程まで撮影をしていたスタジオと隣接するように造られたこの部屋。

先程の部屋から出入り口とは別のドアから直で移動して来られた。

その部屋で、天井から吊るされた何十本ものロープにくくりつけられ私の体は完全に地面から離された。

真っ赤なロリータドレスを身に纏ったままで腕は一纏めにされて頭上で縛られている。

足は、膝や太股や足首に縄を渡されて吊るされている。

地上から1mぐらいの高さの空中でM字に開脚させられている状態なのだ。







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