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Dolls…
第4章 瞳の奥
涙なのか汗なのか、もうわからない。

わからない液体が私の首元や鎖骨に滴り落ちていく。

このままじゃ本当に狂ってしまう…っ。


しかし、そう思った瞬間に


パシャ…

パシャ…


「うっ、あぁっ!嫌っ!いやぁ…っ!」

私のこの情けない表情を椎葉さんはカメラに収めて行く。

左手には電マで、右手にはカメラを持ちながら、器用に。

カメラのレンズが私の表情を映してる…、そう思うだけで顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。

「おね、が…っ、あぐっ!!と、撮らないでぇぇぇっ!!あぁぁぁんっ!!も、許して下さ…っ!!」

こんなぐちゃぐちゃな顔、撮らないでっ!!


髪を振り乱しながら必死に顔を背けようとするが、椎葉さんの持つカメラはどこまでも追ってくる。

逃げられないとわかってしまう。

「ひっく、お、お願いしま…いやあああぁぁぁぁぁっ!!」

「俺はイク瞬間の顔が撮りたいんでね。嫌ならイクのを我慢するんだな」

「な…っ、そ、そんなぁ…っ!!」


そんな事、無理に決まってる。

ただでさえ否応なしに絶頂を迎えさせられてしまうこんな機械相手に、イクのを我慢しろだなんて…っ。

でも…っ

そんな瞬間の表情を撮られるくらいなら、我慢し切って狂い死にした方がマシだ。

「は…っ、う…、ぁあっ!!」

歯を食い縛りながら死ぬ気でその快楽から逃げようとした。

頭の中で学生時代に習った数学の公式を頭に思い浮かべながら。

「あっ、あぁ…っ」

それでも、体は正直にビクビクと反応を示してしまう。


だめっ!

感じちゃだめっ…

気持ちいいなんて感じてイッたりなんかしたら…


「はっ、んっ!んぅっ!!」

「ほぅ。必死で我慢する気か?しかし、体は正直みたいだが?」



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