この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Dolls…
第1章 出会い
小学校からの腐れ縁で、家も近く、昔はよく一緒に遊んだりしたけど。
「で、何か用?」
『冷てぇなぁ。ホームシックになってねぇか心配してかけてやったのに』
……間が悪いときに電話して来やがって。
確かに夕空を見て軽くホームシックになってたけど。
『どうだ?東京暮らしは慣れたか?』
「まぁね。シュウちゃんはどうなの?そっちで就職したって聞いたけど」
『あー、営業マンってやつだよ。ノルマに追われて胃が痛ぇわ』
シュウちゃんは何故か最低でも週に1回は電話をかけて来る。
こうして私から東京の話をいろいろ聞きたがってるのだ。
シュウちゃんも東京に憧れてるのだろうか?
まぁ、こいつは東京に来たところでブレないだろうな。
地元を離れる前夜にシュウちゃんとお別れ会とかしたけど、営業マンだと言うのに所謂チャラ男ファッションだったもん。
…私以上に東京に馴染みそうだわ。
『あ、それと。お前のおばさんがお前に宅急便送ったって。それから、少ないけど仕送りも』
「………あ」
上京した私を心配して母親はいつも私の自宅に差し入れや仕送りを送ってくれている。
私も私で、大きな口を叩いて上京しただけに両親に頼るつもりはなかったし、そんな弱音を吐いたこともなかった。
だけど、どんなに離れてても母親の勘だろうか。
私が困ってるといつもこうして仕送りをしてくれる。
『椿、たまにはお前からも連絡したらどうだ?おじさんとおばさん心配してんだぞ』
「わかってるよ。でも…」
今、両親の声を聞いたら強がってる気持ちが一気に崩れて逃げ出してしまいたくなる。
両親の反対を押し切って上京したのだからそれなりの成果を出すまでは帰れないし連絡も出来ない。
せめて、美大に合格するまでは…。
「で、何か用?」
『冷てぇなぁ。ホームシックになってねぇか心配してかけてやったのに』
……間が悪いときに電話して来やがって。
確かに夕空を見て軽くホームシックになってたけど。
『どうだ?東京暮らしは慣れたか?』
「まぁね。シュウちゃんはどうなの?そっちで就職したって聞いたけど」
『あー、営業マンってやつだよ。ノルマに追われて胃が痛ぇわ』
シュウちゃんは何故か最低でも週に1回は電話をかけて来る。
こうして私から東京の話をいろいろ聞きたがってるのだ。
シュウちゃんも東京に憧れてるのだろうか?
まぁ、こいつは東京に来たところでブレないだろうな。
地元を離れる前夜にシュウちゃんとお別れ会とかしたけど、営業マンだと言うのに所謂チャラ男ファッションだったもん。
…私以上に東京に馴染みそうだわ。
『あ、それと。お前のおばさんがお前に宅急便送ったって。それから、少ないけど仕送りも』
「………あ」
上京した私を心配して母親はいつも私の自宅に差し入れや仕送りを送ってくれている。
私も私で、大きな口を叩いて上京しただけに両親に頼るつもりはなかったし、そんな弱音を吐いたこともなかった。
だけど、どんなに離れてても母親の勘だろうか。
私が困ってるといつもこうして仕送りをしてくれる。
『椿、たまにはお前からも連絡したらどうだ?おじさんとおばさん心配してんだぞ』
「わかってるよ。でも…」
今、両親の声を聞いたら強がってる気持ちが一気に崩れて逃げ出してしまいたくなる。
両親の反対を押し切って上京したのだからそれなりの成果を出すまでは帰れないし連絡も出来ない。
せめて、美大に合格するまでは…。