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記憶にない初恋、その追憶
第4章 転


それまで黙っていた私が呼び止め差し出した右手は、きっとお別れの握手を求めていると思われた。

私を正面に見て、優しく指先が重なる。



私はそれを両手を使って強い力で引き寄せ、自分のスカートの中に招いた。

突然のことに戸惑う彼に、私は早口で告げる。

「最後なら最後までして」
「そうしないと忘れられない」
「なぜ行ってしまうの」

時間がない。

私は片手でも慣れた手付きで彼のズボンの留めを外し、中から性器を取り出す。


彼は抵抗もせず、そこまでされていた。

自分の相手にしていたのが、理屈なんて通用しない少女であったことに、これでようやく気がついて愕然としているようだった。



早く、………!

自分の下着を下ろすのももどかしい。

片足を跨ぐように高く上げ、無理な体勢で彼のものを自分のなかにいれようと試みた。
当然萎えていては入らない。

そんなことをして倒れそうな私を抱き留め、膝を折った彼は苦しげに、何か言いかけた。



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