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妖婦と呼ばれた女~哀しき恋歌~
第6章  【四】
 琴路は更に声を潜めた。
 あれは忘れもしない、今から十日前の夜、その日は大晦日であった。随明寺の除夜の鐘が鳴り始めた頃、琴路の部屋から一匹の猫が逃げ出した。ふじと名付けられたその猫は、半年前から飼い始めたばかりのまだ仔猫だった。
 半年前、橘乃が嘉宣に召され、新たな側室となって以来、琴路は嘉宣の寵を完全に失った。夜毎、独り寝の淋しさと悔しさに苛まれながら、長い夜を過ごすのにも辟易して、気慰みに飼い始めた猫だったのだ。
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