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妖婦と呼ばれた女~哀しき恋歌~
第4章  【弐】
 嘉宣の長い指先が橘乃の身体を形作る線を丹念に辿ってゆく。唇から頬、首筋、鎖骨と通り、なだらかな曲線を描く細腰、臍の窪み、更にはその下の秘められた狭間へと続く。
 嘉宣の指が秘所の最奥へと挿し入れられた。
「あっ、あ―」
 ひっそりと息づく蕾に触れられ、橘乃はひときわ高い嬌声を放った。
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