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【Jazz Bar『Dance』 作品メモ】
第3章 花火の夜(短編集)
「ちょっと、俺、強引だった? ごめん、美月」
微笑みながら健二の胸元を見ながら聞いてたら、不意に謝られて、益々笑みが深くなっちゃう。
そのまま、おでこを、まだ汗ばんでる健二の胸元に押し当てた。
「平気。……それより、お粥、さめちゃったね」
「あー。ふぅふぅして貰おうと思ってたのに」
「え?」
「だってほら、男の浪漫なんだよ。"あーん"って奴」
残念そうな健二の言葉に、困った幼馴染め、と息を吐く。
汗が冷えて少し肌寒い身体を起こすと、枕元によれてたタオルを取って、自分の身体を拭いた。
さっさと着替えて一度キッチンへ行けば、お粥をレンジで温めながら、タオルを洗う。
戻って健二の身体も拭いてあげれば、新しいパジャマを渡してベッドに腰掛けた。
レンジのお陰で、お粥は程よく温もりを取り戻してる。
お皿を膝に起きスプーンを持つと、身体を捻って健二を見る。
ベッドヘッドに寄りかかって座る彼を見ながら、小さく苦笑した。
「ふぅふぅはしないけど、"あーん"くらいは、してあげてもいいけど?」
まぁ。
花火に行けなかったのは残念だけど、
今夜は、まぁまぁ幸せってことに、しておこうかな。
花火を見るのも楽しいけど、こんな風に嬉しそうな健二を見るのも、楽しいもの。
そんな、私達の、花火の夜。
-Fin.-
微笑みながら健二の胸元を見ながら聞いてたら、不意に謝られて、益々笑みが深くなっちゃう。
そのまま、おでこを、まだ汗ばんでる健二の胸元に押し当てた。
「平気。……それより、お粥、さめちゃったね」
「あー。ふぅふぅして貰おうと思ってたのに」
「え?」
「だってほら、男の浪漫なんだよ。"あーん"って奴」
残念そうな健二の言葉に、困った幼馴染め、と息を吐く。
汗が冷えて少し肌寒い身体を起こすと、枕元によれてたタオルを取って、自分の身体を拭いた。
さっさと着替えて一度キッチンへ行けば、お粥をレンジで温めながら、タオルを洗う。
戻って健二の身体も拭いてあげれば、新しいパジャマを渡してベッドに腰掛けた。
レンジのお陰で、お粥は程よく温もりを取り戻してる。
お皿を膝に起きスプーンを持つと、身体を捻って健二を見る。
ベッドヘッドに寄りかかって座る彼を見ながら、小さく苦笑した。
「ふぅふぅはしないけど、"あーん"くらいは、してあげてもいいけど?」
まぁ。
花火に行けなかったのは残念だけど、
今夜は、まぁまぁ幸せってことに、しておこうかな。
花火を見るのも楽しいけど、こんな風に嬉しそうな健二を見るのも、楽しいもの。
そんな、私達の、花火の夜。
-Fin.-