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【Jazz Bar『Dance』 作品メモ】
第3章 花火の夜(短編集)
「んあッ……、ん、せん、せッ」

「はーるーと」

真菜は今も、小鳥遊を下の名前で呼ばない。

前に確認したら、ほとんど無意識だから、と答えられたものの、無意識に『教師と生徒』の関係をなぞっているなら、そろそろ卒業してもらいたい。

だから、小鳥遊は真菜の耳朶をゆったりと食みながら、その鼓膜へと囁きかける。

「呼ばなきゃ、動いてあげない」

「……ん、ぅ」

迷うなんて許したくない。

「ひゃっ……! アッ…」

海の上が赤く焼けた瞬間、埋め込んだ熱で奥まで貫けば、真菜が快楽に反らした顔がパッと外から照らされた。

奥の前側。

彼女の弱いところは、もう知ってる。

「……っふ」

「真菜」

低く呼びかけながら、収縮する襞に持って行かれないように右手の動きを下から擦る弄り方へ変えた。
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