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ふにゃふにゃ
第2章 ライバル出現?
痛みが走り
澄は苦痛に顔を歪ませる。
相手が女だと知った慎太郎は、かなり驚いた。目的が分からないので、世那をしっかりと胸に抱き守っている。
「……世那を放せ」
やっと出した澄の声は、怒りでなのか震えている。
「その声…すぅちゃん?」
「は?知り合いなのか」
世那は振り返り、澄を確認すると慎太郎に頷き『はい』と答えた。
「そうだ、世那。そんな奴から離れて私の所に来い!」
澄は両手を広げ、世那が飛び込んで来るのを待った。
…待ったが
「慎太郎さん、大丈夫です。親友の比留間 澄さんです。今まで入院されてて、今日は久しぶりの登校だったんです」
「親友?それにしちゃ乱暴だな」
未だに世那は慎太郎の腕の中にいて、動く気配はない。見つめ合いながら会話をしている二人に苛立ちが募る。
「牧 慎太郎っ!世那をたぶらかしたなっ!!」
「たぶらかすって……何をそんなに興奮しているんだ、さっきから。コイツに用があるなら、素直に言えばいいだろ」
苛つき怒鳴る澄に、慎太郎は
不快感を露にする。
女でなければ、慎太郎からケンカを売っていたかもしれない。
「世那は…世那は私のものだ。世那を返せ!」
慎太郎は
ガックリと肩を落とす。
「……女子にもモテるのか」
正直、面倒臭い…そう思ったのは内緒だ。
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