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ふにゃふにゃ
第1章 始まり

まだ授業も始まっていないのに慎太郎は、既にぐったりとしていた。

世那は慎太郎と同じ二年生で、クラスは慎太郎がA組、世那はB組だった。

二人並んで歩く姿は異様で、皆からの注目を集め慎太郎の疲労を酷くさせた。


「慎太郎さん、休み時間になったら会いに行きますね」


別れ際、A組の教室前で慎太郎の手をきゅっ!と握り、最高の笑顔を見せる世那を、慎太郎は直視出来ない。

そんなやり取りを各クラスの生徒達が見逃すわけがなかった。

慎太郎は
教室に入るなり質問責め。

世那は小さい美少女として有名らしく、彼女を好きすぎる一部男子が同好会を作ってしまうほどらしい。

魅力は小さい身体の割りに、大きい胸とキュッと締まったウエスト…早い話、ナイスなボディなのだ。

そして幼く可愛い顔立ちは、同好会の男子達曰く『反則』だそうだ。


「慎太郎っ!どうやってお近づきになれたんだ!?俺を紹介してくれっ!!」


涙ながら懇願する男は、今説明した同好会の一人である春日部 雅史【カスカベ マサシ】だ。


「お前、ウザイ」


デコピンをかまし、雅史を追っ払う慎太郎から何度目かの溜め息が吐かれた。


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