この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
制服を脱ぐ狼くんは。
第2章 *動く鉄の救世主*
その夏樹の手際の良さは女である愛も屈服するほどのものだった。
器用にふわふわのたまごにして半熟の状態でライスの上に乗せ
真ん中を割り包む・・・
なんか何でもできるような気がしてちょっと腹が立つ。
『夏樹って苦手なこととかないわけ!?』
『しいていえば・・・』
それからちょっとの時間無言。
『・・・ごめん、しいて言おうと思ったけど出てこない』
高校生にこんなに腹が立つことがあるだろうか…。
『なにそれ!一個ぐらいあるでしょう!
私より年下のくせに生意気すぎ・・・』
チュッ
言い終える前に夏樹に唇をふさがれてしまった。
『ほーら、ご飯食べよう。』
夏樹に促されてご飯を持っていく。
久しぶりのお酒にも楽しくなってしまって次のお酒を探す。
オムライスに合うお酒なんてわかんないなぁ。
そう思い、おもむろに焼酎の瓶を取り出しウーロン割りを作る。
『愛っていつもこんなに呑むの?』
少しあきれた口調で夏樹は聞いてくる。
『次の日バイトのときはあんまり呑まないけど
休みで友達と呑むときは基本的にずっと呑んでるかなぁ』
ふふふーんと鼻歌を歌いながらお酒を呑む愛。
『『いただきます』』
一口食べるとふわふわの卵が口の中に広がって
お店で食べているぐらいのおいしさに思わず微笑む。
『これすっごいおいしい!何このオムライス!夏樹天才』
『いや、コツさえわかれば誰にでも作れるよ』
そんなことを言いながら楽しい夕食を済ませた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


