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水蜜桃の願い
第2章 先生と生徒
「……っ、あ……透子っ……!」
先生が苦しそうに……まるで堪えきれないとでもいうように、声を漏らした。
動きを止め、繋いでいる私の手をぎゅっと握りながら荒い呼吸をしばらく繰り返す。
やがて、はあっ……と深く息が吐かれ、解かれた手。
両手で私の頬を包み込み、そして唇を落とす。
自由になった手で先生を抱き締めたいのに、まだ力が入らなくてそっと背中に添えるに留まった。
それでも先生には伝わったようで、見つめてくるその目が細められる。
なんだかすごく優しさを感じた。
胸がぎゅうっと苦しくなる。先生への想いが溢れ出る。
たまらず、好き……と呟いた。
「……俺も」
ちゃんと目を見て答えてくれた先生の、想い。
じわ……と、無防備な心に染み渡る。
ちゅ、と軽く唇を触れ合わせ、先生が身体を起こす。
離れてほしくなくて手を伸ばせば、待って、と苦笑しながら、私のなかからゆっくりと身体を引いた。
ああ……と、先生がいなくなる寂しさに声が漏れる。
先生は避妊具を手早く処理し、そして私のそばに横たわってきた。深く吐かれた息。まだその呼吸は整ってはいない。
それは私も同じだった。甘ったるくとろけた頭と身体。そして心──先生の方へ身体を倒し、伸ばされてきた腕に頭を乗せ、足も絡ませてぴったりとくっつくようにする。
上下している胸をそっと撫でた。