この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の願い
第3章  記憶の中の彼女


「同じクラスの子なんだって」

「透子ちゃん────」

「……やっぱり、近くにいる子の方が強いってことだよね」


そして、苦笑いを浮かべた口元。
けれどシャープペンシルを持つその手は落ち着きがなく、何度も持ち変えてはぎゅっと握るようにする。


「そっか」

「……うん」


小さく頷いた彼女はまた饒舌に語り出す。


「でもね、そうだろうなって思ってたし……そんなショックじゃなかったよ?
しょうがないよね。やっぱり会えないのって大き────」

「透子ちゃん」


何でもないように口にする彼女に黙っていられず、思わず言葉を遮っていた。
彼女の顔が俺へと向けられて、その無理しているのが明らかにわかる表情に、手がまた自然に動いて。


「わかったから」


そう告げ、その頭を撫でたときだった。

彼女の表情が途端に崩れる。
上げていた口角は歪み、唇を噛むようにしたかと思うと俯いて。


……やがて聞こえてきた、震えを纏った溜め息。
そして、すん……と鼻をすする音。


/406ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ