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水蜜桃の願い
第1章  先生と彼女


「美波」


舞子の優しい声。
だよね、と私の身体を撫でてくれるその指先に慰められながらも、たまらなく痛む胸。
そうして、私は先生にこんなに本気だったんだ、と、そのことをも今さらのように自覚してしまう。


「そんなに好きだったんだ」


そしたら、同じようなことを舞子にタイミングよく言われて。
はは……と、泣き笑いを浮かべた私は、そうみたい、と、それだけを続けた。


こんなにショックなのはたぶん……レッスン中の先生の態度を、あの笑顔を勘違いしてしまっていたからなのかもしれない――突然、そう思った。
見せてくれてた、爽やかな、わかりやすい笑顔。
大きなリアクションで、私の言動にいちいち反応してくれてた。
明るくて、楽しい先生。何かで落ち込んでいても、レッスンで先生に会えると思うと頑張れた。実際会うと、元気をもらえた。

考えてみたら、先生なんだから、生徒にフレンドリーに接するのは当たり前だ。
私以外の生徒にも、そうやっているに違いない。
私だけに向けられていた態度でなんかあるはずがない。
なのに私は、何か勘違いをしてしまっていたのかもしれない。

……いつからこんなに本気になってしまったんだろう。
そんな当たり前のことに気づけないまま、いつのまにかこんなにも先生を、私は。


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