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水蜜桃の願い
第3章  記憶の中の彼女


「だめ」


咄嗟に出た言葉は理性からか。
配慮も何もないきっぱりとした口調は自分でも驚いたほど低く響いた。

彼女にもそれが伝わったのか、ぱっ、とその瞬間離された腕。

ほっとしたのも束の間──すぐに、うう……と泣き声が耳に届く。


「ええっ……?」


思わず溜め息を漏らしてしまった。


……んだよ、もう……!


いったい俺にどうしろって言うんだよ──そんな苛つきを感じながらも、堪えながら声を掛ける。


「……わかったから。
ちゃんと時間までいるから──ね?」


俺は『先生』なんだから、と自分に言い聞かせながら発した言葉だった。

この子はまだ子供だ。
もう、自分でもどうしたらいいかわからなくなってる子供。

俺がつられたらますますおかしくなるだろ、と、さっき素に戻ってしまった自分を戒めながら、ぽんっと彼女の肩を叩き宥めようとした。


……なのに。
そんな俺の手はすぐに振り払われて────。


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