この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の願い
第4章  動き出した刻


駅に着き、反対方向の電車に乗る彼女に、じゃあまた……と声をかける。
彼女も「うん、またね先生」と笑顔で手を振ってきた。

中学生のデートかよ、と健全なその展開に思わず苦笑しながらも、今はそう、こうやって少しずつ……それでいい。

そんなふうに思えた──そのときだった。


「あれ? 鈴木さんじゃん」


声がして、彼女が振り向く。
少し離れていたが、その視線の先には三人の男────。


小走りでひとりが近づいて来る。
他のふたりはそのままその場にいた。

近くに来た、いかにも好青年というような印象を受けるその若い男は、彼女と同年代だろうか。
聞けば、どうやら職場の同僚らしい。

目の前まで来た彼と二言三言話し、俺を『知り合い』だと紹介する彼女。
挨拶をすれば、どうも……と俺から視線を外さずに返してくる。


……何だこいつ。


愛想のないその態度に、それが初対面の相手にする顔かよ、と少し苛ついた。

俺のことなどさほど気にしてないかのようにまた彼女に視線を向けると、これからどこかに行くのかだの、もう帰るところならこれから一緒に飲まないか、だの誘い出す。


/406ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ