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水蜜桃の願い
第1章  先生と彼女


「……やっぱり苦い」


その呟きに先生が、トレイにあった砂糖やミルクを勧めてくる。
でも私は首を振り、その苦みをまた、口にする。


……忘れない。
忘れないでいよう。


先生がいれてくれて、一緒に飲んだコーヒー。
ブラックのまま口にして、そうして覚えたこの苦さ。
心の中のどうにも整理できない苦しさをまるでそれで少しでも紛らわせるかのように、私はまた、こくりと。

先生との、もはやレッスンでもない、かといってプライベートでもない、まるで何かの狭間のように訪れた、静かなこの時間。

ちらりと時計を見た。
あと20分ある。
まだあと20分、こうして先生といられる。

そう思って、ううん、とすぐにそれを打ち消した。


……違う。
もう20分しか、ない――――。


そう思い、目の前の先生を見る。
先生はすぐに私の視線に気づき、ん? と表情で問うてくる。

自然に、私の口が動いていた。



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