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水蜜桃の願い
第4章  動き出した刻


途端に身体を強張らせ、そして弛緩させた彼女。
痙攣する内部。あまりに気持ちよくてこのままここで果ててしまいたくなる衝動をぐっと堪え、一気に腰を引けば解けた繋がり。
掴んで、彼女の身体に先を向けた瞬間……それは放たれて。


「────っ……」


身体中の力が抜ける。
快楽に満たされた頭の中。

堪えきれない息が深く漏れた。

彼女の腹部から胸元にかけてを汚している俺の精液。

荒い息のままでその光景を見つめていると、視界の中に、すっ……と伸ばされてきた彼女の指先。

ぬるり、と音がしたかと思った。

掬われた白濁。
はあ……と深く漏らされたその息はまだ甘ったるく。
うっすらと開かれた焦点が定まっていないかのような目で濡れた指先を見つめると、また目を閉じてそのまま身体に塗り広げるようにする。
ん……と微かな声が耳に届いた。


目を逸らし、ティッシュを数枚取って彼女の身体を拭う。
その指先も、すべて。

再び開かれた目は、俺を見ている。
余韻に浸っているような、そんな艶を纏わせた潤んだ瞳。


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