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水蜜桃の願い
第5章  甘やかな願い


ぐっと引き寄せられ、躊躇いなく再び重ねられた唇。
柔らかく、熱い舌先が再び俺の口内へ。

ああ、と声を漏らしているのは彼女か。
それとももしかして俺なのか。

ひたすらに絡ませられ、貪られる──といった表現がふさわしいほど激しく俺を求める彼女。

気持ちよさそうに目を閉じているかと思えば、時折うっすらと開いて俺の唇を見つめながらも、続く交わり。
その目つきの艶っぽさに煽られ、俺も応える。
いやらしく鳴る水音と、漏れ聞こえる息と。
合わさり、さらに深く、高められていく。
そう……心も、身体も。



──そして、そのまま俺たちは。



艶かしい身体をあらわにさせ、鏡の前で背後から愛でる。

そうやって後ろから抱き締めてする愛撫が好きだ。

おそらく彼女も、好きだと思う。


乱れていく声。
火照っていく頬。
潤んでいく瞳。

くねらせる身体。
仰け反る顔。
鏡越しに見つめてくる熱を帯びた視線。

その、艶かしい姿態。

すべてを俺に委ね、任せ、与えられる快楽に没頭していく様を、鏡はすべて映してくれた。


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