この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
水蜜桃の願い
第5章 甘やかな願い
ぐっと引き寄せられ、躊躇いなく再び重ねられた唇。
柔らかく、熱い舌先が再び俺の口内へ。
ああ、と声を漏らしているのは彼女か。
それとももしかして俺なのか。
ひたすらに絡ませられ、貪られる──といった表現がふさわしいほど激しく俺を求める彼女。
気持ちよさそうに目を閉じているかと思えば、時折うっすらと開いて俺の唇を見つめながらも、続く交わり。
その目つきの艶っぽさに煽られ、俺も応える。
いやらしく鳴る水音と、漏れ聞こえる息と。
合わさり、さらに深く、高められていく。
そう……心も、身体も。
──そして、そのまま俺たちは。
艶かしい身体をあらわにさせ、鏡の前で背後から愛でる。
そうやって後ろから抱き締めてする愛撫が好きだ。
おそらく彼女も、好きだと思う。
乱れていく声。
火照っていく頬。
潤んでいく瞳。
くねらせる身体。
仰け反る顔。
鏡越しに見つめてくる熱を帯びた視線。
その、艶かしい姿態。
すべてを俺に委ね、任せ、与えられる快楽に没頭していく様を、鏡はすべて映してくれた。