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水蜜桃の願い
第5章 甘やかな願い
は……と息を吐きながら、唇を離し身体を起こした。
なかで遊ばせていた指も抜くと、絡んだ蜜でてらてらと光っていた。
頬を上気させ俺を見ている彼女の目の前に、それを見せつけるようにする。
恥ずかしそうに下唇をきゅっと噛んだその顔が可愛くて。
そういうこの子がもっと見たくて、その指に這わせた舌でぺろりと舐めあげた。
少しのしょっぱさを感じる。
「……透子の味」
呟くと、その頬はさらに赤らんだ。
泣きそうに顔を歪め、目まで潤ませて、そんな……まるで最中に見せるような表情で俺を見るから。
「……っ、せん、せ……っ」
そんなふうに切ない声で俺を呼ぶから。
……すっ、と指を下ろす。
さっきつけた、たくさんのキスマーク。
それは、俺のものだという証。
その場所を辿り、押し
「……消える前に、また刻むから」
透子はずっと俺のものだから──という想いを込めて、伝えた。
途端に、また顔を歪ませる。
嬉しいのか、困っているのか。
判断のつかないその表情に、どっちにしろもう二度と手放すつもりなんてない、と苦笑しながら自分の身体を下の方へとずらしていく。
彼女のショートパンツとショーツの両端に指を掛け、一気に下ろした。