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水蜜桃の願い
第1章 先生と彼女
……もっと知りたい。
もっと先生に近づきたい。
そして気持ちはだんだん、そんなふうに欲張りになっていって。
レッスンの時間だけじゃなく、プライベートでも会いたくなった。
もし、食事とかに誘ったら……先生は受けてくれるんだろうか――そんなふうに思いながらも、なかなか行動には移せなくて。
勇気の出ない自分に自分でもがっかりしながら舞子に相談すると、まずは彼女の有無を聞いたら?――そう、言われた。
でも、最初のレッスンの時にそれは聞いていた。
私が聞いたわけではなく、当時一緒だった生徒がいろいろと質問をしていたのだ。
先生は、いないと。独身です、と苦笑いを浮かべながらも答えていた。
それを舞子に話すと、情報が古すぎると一蹴されてしまった。
確かにそれはもっともな意見だ。
その後、もしかしたら先生には彼女ができたかもしれない――――。