この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
水蜜桃の願い
第2章  先生と生徒


ちゃんと信じてる。

ネガティブな考えを振りきるようにそう強く、思う。
そうして、呼吸が無意識に浅くなっているのに気づいた私は、この苦しさはそのせいなのかと、深く息を吸い、吐いた。


……信じてるもん。


あの人は先生を好きかもしれないけど、先生は私を好きだと言ってくれてる。
私はちゃんと先生に愛されてる────。


テーブルの上のスマホを手にした。
今までのラインのやりとりを開く。
そこには先生の言葉が並んでいる。
好き、とかそういうのはなくても、ただいま、とか、待ってる、とか……そういう言葉からだってちゃんと先生の想いは伝わってくる。

……さっきだって。
終わったらすぐ向かうよ、って。


なのに、それでも消えない不安はなぜなのか──ふっ、と浮かんだその考えに、スマホをぎゅっと握る。


……もし、10年前の私みたいなこと、する人がいたら?
そしたら先生は、あのときみたいにそれに応える?


そんなわけない、すぐにそうそれを打ち消す。


でも──それでも、もし捨て身になってまで先生に迫る人がいたら?
彼女がいてもいいから一度だけ、そう言ってくる人がいたら?


自分がそんなふうに先生に迫り、結果受け入れてもらったというのは事実だ。
だからこその、不安だった。
その不安はたちまち私を飲み込む。




/406ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ