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水蜜桃の願い
第2章 先生と生徒
反射的に先生のシャツをぎゅっと握る。
「……っ、う……」
鼻で息をすることすら忘れ、激しさに耐えきれずその苦しさから逃れようと引き気味になった私を察したのか、それが一度離された。
「待っ────」
でもそれは一瞬だけ。
再び押し当てられた、先生の唇。
言葉を口にしかけていて開いたままの私の口内にぬるりと舌が入り込んできた。
深く、奥まで。
先生の舌が私の中を這い回る。
激しさに戸惑い怯えたように引っ込んでいた舌を見つけられ、そのまま捕らえられた。
「ふ……んん、っあ……」
貪られるような、そんな口づけ。
何を考える余裕もなくなった。
先生の甘い吐息が私の脳を麻痺させていくかのようだった。
いつの間にか必死でその口づけに応えていた。
自らも唇を押し付け、捕らえられた舌を動かし、絡め合わせる。
はあはあと漏れる息。
好き。
先生が好き──その想いが溢れる。
たまらず、唇を離した。
それを言葉にするために。
「……っ、せんせ……好き……っ」
そしてまた、押し当てる唇。
ちゅ、とわざと音を鳴らして離し
「お願い……」
そのまま、囁く。
「私と同じこと言う人がもしいても……っ、しないで」
また、口づけて
「……勝手なこと言ってるのわかってる……でも、やなの……いや」
首を振る。
いや、と繰り返しながら。