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最後の一色
第15章 20日目・・2人での休日


「聞いてもいいかな?」

満腹になってほんの少しほろ酔い加減の涼輔は、
シートに寝転がって美紗緒を見上げた。

美紗緒の美しい顔の他には、わざとらしいくらいの晴天と白い雲、そして
風にゆらめく青葉が見えた。

「なんです?」

「ご主人とは・・どんなふうに出会ったの?」

知ってみたいと思った。
この美しい女とどうやって恋に落ち、その手の中に掴んだのか。

まっすぐに見つめる涼輔の視線に目を合わさず、美紗緒は空にむかって話し始めた。

「私がマンション販売の会社でOLをしていた時に仕事で、
 25歳の時でした。主人に是非にと言われて。
 年上の彼は私を丸ごと包んでくれて。
 お付き合いして1年で、26歳の時に結婚したんです」

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