この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
最後の一色
第16章 21日目・・湧き上がる欲望

「私は・・私は・・・」
言葉を失って立ち尽くす美紗緒。
小さく震える女の背中。
何度、その背中を後ろから抱きしめようと思ったか。
でもいつもいつも欲望を押さえつけてきた。
人妻だから、それだけじゃない。
最後に足す一色のために。
美しい女の色香を最大限に引き出すために、涼輔はこらえてきた。だが・・
もう一歩を踏み出してもいい。
約束の日まであと10日。
そろそろ仕上げに入ってもいい。
絵も、心も・・
音をたてずに女の後ろに立ち肩に手をかけた。
そのまま引き寄せればこの胸の中におさめられる・・
簡単な事じゃないか、ほら、彼女の体を引き寄せろ・・・

