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My blue sky prince...♡
第2章 別れ
思い出すと、涙で視界が更に滲む。
どうして?
どうして…?
悲劇はそれだけじゃなかった。
待ち合わせていた場所は、ものを食べたり話したりして人が集まる神社の木の下。
嬉しそうに駆け寄った彼女を振る彼氏
まだ明るかったからか当然目立って…散々、好奇の目を当てられた。
「うっわ、あの子振られたよ。かわいそ」
「こんな人多い所で振るってやばくね?公開処刑~」
「はは、あの子ぼっちなっちゃった。ねぇ可愛い子だしここ混ぜてあげる?どうするー?」
「やだよめっちゃ気まずいじゃーん!」
理解するのに少し時間を使い、ヒソヒソと聞こえてきた言葉に羞恥で顔が熱くなった。
泣くのを必死で我慢してその場から離れて、人気のない所に移動して建物と建物の間の狭い路地に入ると、涙が溢れてきて暫く泣きじゃくった。
まだちゃんと状況を理解出来ていないけど、あたしが篤に振られたって事は確かで。
一頻り泣いて、鏡で顔を確認して軽く化粧直しして、路地を出た。
帰ろ…
でも、帰るには屋台の道を少し通らなきゃいけない。
嫌だなぁ…でも、仕方ない。
行こう…
決心して歩き出して、屋台が並ぶ道に出て少し歩くと…更なる悲劇があたしを襲った。