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らぶあど encore!
第34章 祈り
『亮介さんにも話しましょう……北森景子は人の良い亮介さんを騙してるんです……身元を偽ってる人なんて全く信用できないです』
『待ちなよ……それは……まだ……待った方が良くない?』
あぐりは病室に足早で向かおうとするカナを後ろから追い掛け、腕を掴み必死で止める。
カナは振り向いて信じられない、という顔をあぐりに向けた。
『待つ理由なんかないです!亮介さんは大切なクレッシェンドのメンバーですよ?ひょっとしたらあの人のせいでミュージシャン生命を絶たれることにるかも知れないじゃないですか!亮介さんはあの人を庇って怪我をしたんですよ?あれだってひょっとしたらあの女の策略だったかも』
『――!そ、そんな……まさか……そこまで――』