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らぶあど encore!
第34章 祈り
「ほなみ……ごめん……」
祐樹の言葉にほなみは驚き目を丸くする。
気の短い彼はちょっとした事でむくれてしまう為、小さな喧嘩の様な事はしょっちゅうあったが、彼の方から折れてくる事はまずないのだ。
ドームで結婚式をする直前、大きな喧嘩になってお互いに口を利かなかったが、あの時は祐樹の方が謝って来た――五万人の観客の前で、ほなみに頭を下げたのだ。
ほなみはそれがとても嬉しかったが、内心(もう二度と西君の方から謝ってくるとか、無いのかも知れない)と思っていたのだった。