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らぶあど encore!
第35章 祈り②


「さっきほなみが苦しそうな顔して倒れた時……」



 祐樹はほなみの腹部のなだらかな曲線を人差し指と親指でそっとなぞる。

 ほなみは黙って彼の次の言葉を待った。

 祐樹はほなみのお臍の辺りを円を描く様になで回して彼女がくすぐったがるのを見て笑い、言った。



「俺が……代わってやりたいって思った」

「西君――」

「よくさ、ドラマとかであるだろ。自分の子供が病気になった時とかに親が言ったりする台詞……あれって本当の事なんだよな……」

「……」

「ほなみの痛さや苦しさ……俺が代わるから、神様助けてって思った」



 そういう祐樹の瞳は真っ直ぐでどこまでも澄みきっていて、ほなみは胸が熱くなる。


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