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らぶあど encore!
第35章 祈り②
「そんな言葉を掛けられたって……西君のいう通り、産むのは私にしか出来ないの!……私だって不安はあるけど……頑張らなくちゃ赤ちゃんに会えないじゃない!」
ほなみが更に強く髪を引っ張り、祐樹は低く呻きながらほなみに相槌をうつ。
ほなみは話している内に感情が昂って声も大きく高くなり、祐樹は耳までジンジンと痛んできた。
「赤ちゃんを産むって決めたのは私……西君と生きるって決めたのは私……だから……私は――!」
「ほなみ……興奮しすぎるとまた……っ」
祐樹がほなみの両腕を掴みたしなめようとした時、目の前の彼女の瞳から大粒の涙が溢れ落ちた。