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らぶあど encore!
第35章 祈り②
「西君は……今までと同じように音楽を頑張って欲しいの!……西君の声で、クレッシェンドの曲で、色んな人達に夢を、勇気を与えて欲しい……そんな西君を見て……私だって力が湧いて来るの」
「ほなみ――」
「だから、だから――西君はそのままでいいの!……私の心配ばかりして……曲が書けなくなったりしたら困るし、もしも何かあったときにはクレッシェンドを優先して欲しいの!」
「え……っそれって……つまり亭主元気で留守がいいっていうアレなのかっ?」
「そういう事じゃなくて!」
ほなみは涙をポロポロと流しながら彼に掴まれたままの腕を振り回そうとする。