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らぶあど encore!
第35章 祈り②
「でもね……西君をポカポカ叩いたりしてたら……疲れて寝ちゃって……目覚めたら直ぐ側に西君がいて……」
「う……うん」
時折瞑ってしまう寸前まで落ちるほなみの瞼は、眠たげにも不機嫌にも見えて、祐樹は、また殴られるのか?と身構えるが、まったりと語るほなみの声色には先程までの棘は感じられない。
ほなみは祐樹の頬に触れ、軽く口付けた。
「嬉しかったの……目覚めたら、そこに西君がいた事が……」
「……いつもそうだろ?……まあ、俺は居ない事もあるけど……」
「言いたいことを言って、泣いて、自分の中のグチャグチャな気持ちを吐き出して……本当なら嫌われても仕方ないのに……側に居てくれる」
「そんな当たり前の事、言うなよ」
祐樹もお返しとばかりに、彼女の頬にキスをした。