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らぶあど encore!
第6章 ライヴ=人生?
景子は腕を組みキッパリ言った。
「いい加減にしなさい!子供じゃあるまいし!
ホテルのロビーで騒ぐんじゃないの!それこそ社会の迷惑です!
あなた達は一般人じゃないんです!
クレッシェンドの評判を落とすような振る舞いは慎んで下さい」
「ひいっ……こ、怖いっ」
三広は亮介の後ろに隠れて縮こまる。
亮介は景子をじっと見た。
景子は表情を変えない。
「何かしら?神田さん?」
亮介は昨夜の景子と今の景子のイメージのギャップが腑に落ちなくて混乱していた。
泣いてすがってきたあの景子は何処に行った?
昨夜の出来事はひょっとしたら自分が見た夢なのだろうか?とさえ思う。
虫の恐怖から助けてやって、礼のひとつ位普通はあるだろうに何も無いと言うことは、やはりあれは夢だったのだろうか。
(そうだ……きっとあれは夢なんだ……
俺は疲れているのかも知れない。
昨夜、胃の辺りがしくしく痛んだし……)