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らぶあど encore!
第6章 ライヴ=人生?
「はい……すいません」
亮介が素直に謝ると、景子はふんと鼻を鳴らす。
「九時半にチェックアウトして会場に向かいます。遅れないで下さいね」
エレベーターに向かい歩き出すが、ふと立ち止まり振り返ると祐樹に流し目を送ってきた。
「西くん……後でね」
「後でね?」
祐樹は手を降ったが、ほなみに睨まれる。
「ほなみ……」
「知らないっ」
ほなみがズンズン店に入っていくのを祐樹が追いかける。
三広が亮介をつついた。
「亮介、俺らも行こう」
景子が去った方向をぼんやり見ていた亮介は我に返った。
「あ、あ――そうだな!腹一杯食ってこーぜ!」
「お前、胃が痛いんじゃないの?」
「ん?……これは胃じゃないのか……」
亮介は胸の辺りに触れる。
「バーカ。何で胃がそこにあるんだよっ!
そりゃ胸だろ」
「……胸か」
亮介はぼんやりと胸の辺りを撫でた。
そうか……
痛いのは胸だったのか……