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らぶあど encore!
第7章 ライヴ=人生?②
亮介は妙に緊張してしまい、背筋をピンと伸ばすが胸に痛みを覚えてうずくまる。
「どこが痛むの?」
「う――多分……」
亮介が自分の胸を指差すと、景子が胸板に触れて、黒い髪がサラリと揺れ、亮介の手にかかる。
途端にツキーンと痛み、亮介は絶叫してしまう。
「うギャエエエ」
景子の手が突然シャツの中へと差し入れられ、亮介は飛び上がらんばかりに驚愕した。
「き、ききき北森さっ」
赤くなったり青くなったりして狼狽えていると、景子は亮介の胸元から何かを取り出して見せた。
その指が摘まんでいるのは缶バッジで、ファンの子がプレゼントしてくれた物だった。
今、大人気のキャラクター「はまじろう」の柄が描かれている。
「……これが刺さってたのよ……痛くて当たり前ね」
「え……そうだったの?」
「鈍感ねえ」
景子は呆れている。