この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
らぶあど encore!
第7章 ライヴ=人生?②
景子は、男との経験がなかった訳ではないが、その口付けの浚うような激しさに陥落してしまい殆ど無抵抗だった。
唇を離しても呆然としたままの景子を見て、長髪の下から覗く吊り気味の目を細めて魅惑的に笑うと、手を差し出してきたのだ。
「悪かったね……
あんまり可愛いからさあ……
俺は史(ふみ)。
近くに住んでるんだ……来る?」
景子は、魔法にかけられた様にフラフラと手を取り、ついていってしまった。
明智 史(あけち ふみ)はバーテンダーだった。
"Starrrrrrr"というバーの二階に住み込みで昨年から居るらしい。
バンドを組んで居て、デビューを目指していたらしいが、メンバーと反りが悪く、史は抜けてしまったらしい。
今でも音楽への夢は捨てきれず、部屋にはエレキギターやバンドスコアが置いてあった。