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らぶあど encore!
第8章 ライヴ=人生?③

ほなみは手で顔を覆うと、苦しげに泣き始める。
「私……西くんの……奥……さんなのに……困らせ……ばかりっ」
祐樹は隣に座り、その白い手をそっと取ると、真っ赤な目をしたほなみの表情に心を奪われる。
「……怒っても、こうしてグシャグシャに泣いても……俺にはほなみが綺麗に見える……」
「やだ……そんなにグシャグシャ?」
泣きながら笑う仕草がいとおしくて、包み込む様に抱き締めると、ほなみの腕が蔦みたいに絡み付いてくる。
「西くん……私……離れたくない」
その甘い声に、身体中が蕩けそうになる。
祐樹はほなみのサラリと流れる髪に顔を埋めた。
「俺も……離したくないよ」

