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らぶあど encore!
第9章 ライヴ=人生?④
景子は小さく舌打ちをするとペットボトルを三本抱えて野村と三広に声をかけていった。
思惑はあるが、クレッシェンドの仕事で自分は糧を得ているのだから、マネージャーとしてのやるべき事はやらなければならない。
少なくとも、史の企みが完成するまでの間は、バンドが繁栄してくれなければ困る。
「――神田さんは?」
景子がキョロキョロすると、三広も少し慌てた。
「あいつ、何処行ったんだ?もう開演なのに」
会場からは既に待ちきれないファンの声援や手拍子で騒然となっている。
「根本君達はそのまま待機していて……」
景子は早足で舞台袖から裏を歩き回り亮介を捜す。