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らぶあど encore!
第1章 君の愛は甘い毒
ほなみの言う通り、明日から自分は暫く帰れない。
こんなタイミングで言い合いをしたくなかった。
「はあ……」
ベッドに残る、甘い残り香が胸を締め付け、また溜め息を吐く。
(――ほなみは、多分不安なんだろう)
ホルモンの作用もあるが、只でさえ初めての妊娠なのだ。
なのに、祐樹は多忙でなかなか一緒に居れない。
以前はこの部屋にメンバーがしょっちゅう出入りして賑やかだったが、ドーム公演の後、クレッシェンドの人気はまた急上昇し、皆が忙しくなり、ここに来ることがめっきり減った。
ほなみの親友のあぐりも、志村の所の仕事が忙しい。
浜田も、今あちこちのイベントやテレビ番組から引っ張りだこ。
そんな中、肉親も居ないほなみは、独りで過ごす事が多くなってしまった。
身体を考えて、という事もあったが、それにしても毎日退屈で寂しい思いをしているのだろう。
独りでこの部屋で過ごすほなみを頭に描いた祐樹は、いてもたってもいられなくなり、寝室のドアをバァンと開け、ほなみの居るもう一つの部屋へ向かった。
こんなタイミングで言い合いをしたくなかった。
「はあ……」
ベッドに残る、甘い残り香が胸を締め付け、また溜め息を吐く。
(――ほなみは、多分不安なんだろう)
ホルモンの作用もあるが、只でさえ初めての妊娠なのだ。
なのに、祐樹は多忙でなかなか一緒に居れない。
以前はこの部屋にメンバーがしょっちゅう出入りして賑やかだったが、ドーム公演の後、クレッシェンドの人気はまた急上昇し、皆が忙しくなり、ここに来ることがめっきり減った。
ほなみの親友のあぐりも、志村の所の仕事が忙しい。
浜田も、今あちこちのイベントやテレビ番組から引っ張りだこ。
そんな中、肉親も居ないほなみは、独りで過ごす事が多くなってしまった。
身体を考えて、という事もあったが、それにしても毎日退屈で寂しい思いをしているのだろう。
独りでこの部屋で過ごすほなみを頭に描いた祐樹は、いてもたってもいられなくなり、寝室のドアをバァンと開け、ほなみの居るもう一つの部屋へ向かった。