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第10章 sugar escort

｢ほなみ～！
私に言ったみたいな事をまたカナちんに言ってる――！｣


あぐりは、ほなみの耳を軽く引っ張る。


｢あはは……
そうだね……｣


ほなみは、二人の手を握りしめ、目を見つめて言った。



｢あぐり……
カナちゃん……
本当にありがとう……
二人のお陰で、私、なんだか強いママになれそうな気がする……｣



あぐりとカナは、何秒かほなみをマジマジと見ていたが、顔を歪ませてほなみを二人で抱き締めた。



｢んもう――！
ほなみったら！
そんな風に瞳をうるうるさせて言われたら、泣けちゃうわよ――！｣


｢ほなみさん――！
きっと、赤ちゃんはこの世の物とは思えない天使みたいな可愛い子が産まれ……いえっ！間違いなく天使様が産まれます～！
ほなみさんの赤ちゃんですもん――！｣



｢ち……ちょっと……二人とも、泣かないで？｣



妊娠して涙脆くなったほなみの影響なのだろうか。
あぐりとカナも最近は良く涙ぐむのだ。

そう、今も感極まってオイオイ泣いている。