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第10章 sugar escort

仰向けになったほなみの目の前には、笑顔の祐樹の顔がある。


｢に……西君っ！
あ、あぐりとカナちゃんが居るしっ……｣


｢――二人とも、お化粧に忙しいみたいだよ？ほら｣


『ひゃあ――っ西君が到着という事は！
もうそろそろ行かなくちゃって時間――？』


『髪を……髪を巻き直さなくちゃ――！』


『ああっ！睫毛が剥がれた――！キャアア』




玄関の手前の部屋から、二人がすったもんだしている声が聞こえて来て、ほなみと祐樹は顔を見合わせる。