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第10章 sugar escort

｢そこの可愛いお姉さ～ん！
僕とパーティに出掛けませんか～？｣



後ろから、聞き覚えのある少し軽い調子の、でも不思議と耳に馴染む声がして、景子がゆっくりと振り返ると、全身黒でバッチリと決めたサングラスの亮介が手を上げて居る。



これだけ沢山の人々が居る中でも、やはりその姿は目立った。



長身で人よりも一つ頭が抜き出ている上、身体にフィットする細身のレザージャケットを着こなせる日本人などそうそう居ない。



スタイリッシュなサングラスは彼を余計に周囲から浮き立たせてしまっている。



長い足を見せつけるかの様なロングブーツもとても似合っていて、オフというよりは、ライヴのステージやテレビから抜け出してきたみたいだ。